コラム

和解成立 カルテの無い薬害C型肝炎訴訟

カルテの無い薬害C型肝炎訴訟

 

 2025年5月13日、カルテが無く、かつ、担当医師も亡くなってしまっているケースで、勝訴的和解が成立した。

 

 原告Mさんは、他の個人病院で子宮筋腫と診断され、膣上部切断術、左付属器摘出術(子宮と左卵巣の摘出術)を受けた際、手術をしたC医師は、子宮動脈を傷つけるというミスをしてしまった。傷口から腹腔内に大量に出血し、手に負えないと思った医師は、救急車を呼びMさんを名古屋第一赤十字病院(第一日赤)に救急搬送した。昭和61年3月20日のことで、38年も前である。

 第一日赤のA医師が止血術を担当して下さった。そして、命は助かった。その際、フィブリノゲン製剤が使われたと裁判所が認めてくれたのである。